住宅の防犯性能を高めるには多額の費用が必要と考えがちですが、必ずしもそうではありません。
確かに警備会社の通報システムや強化ガラス、赤外線センサー、カメラの設置には費用がかかりますが、これら全てを導入するのは現実的ではありません。
安心はお金で買えるものではなく、日々の生活習慣や意識が重要です。例えば、窓や玄関の施錠忘れ、通報システムの作動忘れがあれば、高価な設備も無意味になります。
防犯対策の第一歩は、「自分も狙われるかもしれない」という意識を持つことです。近年、検挙率の低下により凶悪犯罪が増加・多様化しています。
「自分の家は裕福ではないから」「盗まれるものはないから」といった油断は危険です。狙われるのは金品だけでなく、家族の命や安全も脅かされる可能性があります。
具体的な対策として、以下の点に注意しましょう。
家族の情報を不用意に公開しない
- 表札は苗字のみを表示する
- 女性や子供部屋と分かる装飾を窓辺に置かない
- 女性や子供の部屋と特定できるカーテンを避ける
- 女性の下着は切ってから廃棄する
- 個人情報が記載された郵便物はシュレッダーにかける
留守と悟られない工夫をする
- 外出時は洗濯物を室内に取り込む
- 日中に全てのシャッターや雨戸を閉めない
- 室内でラジオやテレビをつけておく
- 外出時に室内灯を点けたままにするか、タイマーで照明を点灯させる
- 車で外出する際、大人用の自転車を駐車場に置いておく
- 長期間不在にする際は、新聞配達を一時停止する
まずは、現在の住まいの玄関や窓が確実に施錠されているか確認しましょう。在宅中でも侵入される可能性はゼロではありません。施錠を習慣化し、ドアチェーンや補助錠の活用も検討してください。
また、地域の犯罪状況を把握するため、各都道府県の警察署のウェブサイトで最新情報を確認することをおすすめします。日々の防犯意識と適切な対策で、家族の安全を守りましょう。